土とコンピューター

今日は連休最終日ですが、とうとう一行もコードを書かずに終わりそうです。ぐうたらする暇もなく、アンジェラ・アキのコンサート*1に行き、ウチの実家に一泊して、奥さんの実家に一泊して、仕事を少々といった感じでした。家庭を持つというのは、こういうことなのですね。


奥さんの実家*2では田植えの手伝いをしてきました。初体験で勝手がわからず、足手まといのような感もありましたが、さわやかな風が吹き抜ける田園で太陽を浴びながら体を動かすことができたので、本人は至って満足してます。体のあちこちが筋肉痛ですけど、それもたまにはいいものです ;-)


田植え作業で一番感心したのが、田植え機の威力です。ISEKI の SANAE Lovely 80 とかいうモデルだったと思いますが、一度に 8 条*3を植えることができるということで『このへんじゃウチだけだ』と義父は誇らしげでした。昔は手押しの 4 条で、かなりの重労働だったようです。


田植え機には 30cm x 60cm の苗床をすべり落とすための湾曲した大型の背板(?)があり、その下には 8 列のツメが取り付けられています。苗のつかみ取りと植え付けを同時に行えるよう、二つのツメが 180 度の位置に配置されていて、これが縦に回転する仕組みです。


背板は幅 240cm、高さ 180cm 程のかなり大きなものですが、横方向に 1cm ぐらいずつ、合計 30cm 移動するとガシャンと下方向に苗床をずらし落とし、今度は反対方向に移動していく、という小刻みな動きを繰り返します。背板の苗床がなくなった時に補充できるように、田植え機には予備の苗床を置くための棚も 8 個備えつけてあります。さすが日本人というか、合理的です。


一つの田んぼに必要な苗床は大体 60 〜 80 枚ぐらい。これをあらかじめ田んぼの脇に置いておき、田植え機が往復してきたタイミングで予備の棚に補充していくことになります。この作業を『苗出し』と呼ぶ*4そうです。


人手が足りない場合は田植え機を運転する人が苗床の補充もすることになるのですが、降りたり乗ったりが煩わしく大変です。そこで、わんこそばよろしく苗出しをしたり、肥料を渡したり、除草剤を充填したりといったサポート役を用意することになります。今回はこれを担当しました。


こうやって一つの田んぼを仕上げるのに大体一時間くらい。休憩を入れながらやると、一日あたり 6 田んぼが限度。その後は、手伝ってくれた人と一緒に宴会が始まります。朝から晩まであっという間に時間が過ぎていって、濃厚な二日間でした。また来年が楽しみです。


もうしばらくすると仕事も一段落するはずなので、開発を再開したいと思います。今は思うところあり、こんな本を読んでいます。感想はまた後日。

オブジェクト指向入門 第2版 原則・コンセプト (IT Architect’Archive クラシックモダン・コンピューティング)

オブジェクト指向入門 第2版 原則・コンセプト (IT Architect’Archive クラシックモダン・コンピューティング)

*1:NHK ホールの初日です。照明が眩しいのと、やや声が聞き取りにくいところが気になりましたが、なかなか良かったです。弾き語りの『サクラ色』を聴きながら、苦く切ない昔の事を思い出してみたり。

*2:今では珍しい専業農家です

*3:列というか、筋のことですね

*4:ひょっとすると『苗足し』かも