英文読解術

WebKit 問題で向こうの開発者と色々とやり取りする中で、bugzilla がキチンと運用できていることに驚いたり、彼等のレスポンスの良さ・誠実さに感心したりと、予想外に新鮮な経験ができました。しかし同時に、自分の英語力のなさを痛感というか再認識して嫌な気分になったのも確かです。


まあ日本語でも十分苦労してるので、推して図るべしといったところですが、放置するのもどうかと思うので、書店を彷徨い低コストな解決策を探します。そこで見つけたのがこれ。

英文読解術 (ちくま学芸文庫)

英文読解術 (ちくま学芸文庫)

英文のコラムを解説付きでじっくり味わい、読解力を向上させようという一冊です。


取り上げるコラムは「主張と説得」、「語りと共感」、「諧謔と逆説」の三つに分類されています。まず 2 〜 4 ページ程度の原文がドンと置かれ、各パラグラフの丁寧な解説が後に続きます。その後、全体を振り返って文章構成を分析し、最後に全文訳が加わるのです。自分の読解を解説でチェックしながら進められるので、自然とやる気も出るというものです。


解説セクションでは構文のほどきかたを指南したり、この単語を選択した著者の意図、背景の補足、各パラグラフの繋りに言及するなど、盛り沢山です。「進行形は感情的な強調を表わす場合がある」といったトリビアも楽しく読ませます。そして圧巻は全文訳。非常に洗練されていて読み応えがあり、思わずうなります。


しかし、今回はどちらかと言えば「書く力」のなさが露呈したのでした。基本的な時制の使い分けに迷い、文の繋がりがうまく作れず、ありがちなフレーズが出てこないもどかしさを何度感じたことか。このあたりを強化して、一通りの読み書きコミュニケーションがこなせるようになりたいものです。