Leopard Developer Application Technologies Overview

この前と同じシリーズですね。
http://developer.apple.com/leopard/overview/apptech.html


Cocoa 向けに、Scripting Bridge というものが追加されるようです。これを使うと、Scriptable なアプリケーションを Objective-C からも簡単操作できるようになります。例えば、以下のようにして iTunes で演奏中の曲目を取得できます。

NSString *currentTrackName = [[iTunes currentTrack] name];

これはもちろん歓迎できることですが、なんというか、AppleCocoa 偏重主義が加速しているというか、急激なバランスのシフトのようなものも感じます。Cocoa の勢いはある。でも、そればっかりで本当に平気なのか? という不安がチラリとあったりもするのですが、どうなんだろうなぁ。


気になる Core Animation についても記述がありました。アプリケーションのメインスレッドとは別に、アニメーション用の制御スレッドが走る形式で、スピード、角度、色、などのパラメータを変更すると、リアルタイムで反映されていくようです。開発者への実装負担は少なく、それでいて、ビジュアル効果は絶大。NSView には animator オブジェクトが組込まれているので、これを使えば様々な視覚効果を楽しめることになります。


知っている人も多いと思いますが、Apple には Motion というアニメーション作成アプリがあります。思うに、このアプリの動作がまさに Core Animation なんですよね。最初に Motion のデモを見たのは、何年か前の InterBEE でした。アニメーションを再生しながらその場でパラメーターをパパパっと変えていくと、その結果がリアルタイムに再生に反映されていくのです。なんとはなしに立ち止まった Apple のブースで初めてこのデモを見た時は本当に衝撃的で、「ガガーン、これはもう絶対に勝てない」(ナニが?)と落ち込んだものですが、時は流れて今、Motion の成果が開発者へと届けられることになったわけです。凄いことですよ、これは。ああ、早く使ってみたい。


バッファーオーバーランなんかやってる場合じゃないですね、本当に ;-)