後悔駆動開発と夏山登山
毎度毎度のことながら、ご無沙汰してます。
日頃贔屓にしている日記やブログの更新が止まると、その主がこの世から消えてしまった、あるいは何らかのトラブルに巻き込まれたのでは? という自分勝手でネガティブな妄想を展開させることがあるのですが、同じようなことをしている自分をよくよく点検してみれば、存外平和で満ち足りた生活を送っているわけで、所詮日記やブログはその人のごくわずかな断面を垣間見せる覗き穴に過ぎないのだなと思いつつ、やはり何もないよりはあったほうが良い、なによりその人が生きている証となり、同じように不安を膨らませている人を安堵させることができるかもしれないから、という理由で久々にキーボードに向かった次第です。
そこのあなたも是非!
AquaSKK のことなど
まずは記憶を呼び戻すところから始めます。Google App Engine で開発中だった SKK 共有辞書の構想は頓挫しているので、Google Drive を利用する方式で考え直してみようかと。当然、Web アプリを動かせないので、うまいことデータの保存方法を考えないといけないですね。
今のところは漠然と、追加削除された単語情報を月ごとに保存しておいて、クライアントからは必要なデータだけダウンロードしてパッチする、みたいなやり方がシンプルでいいかなと思ってます。古くなったやつはどこかで削除する必要があるかもしれませんが。
あとは、Java アプリでのサポートを改善するコードを実験的に書いていたような記憶が朧げにあるので、そのあたりもちょっと見直そうかと思っています。
以前ほどは忙しくないはずなので、少しは時間も取れるはず、だといいのですが。
生活のことなど
一周忌が終わり、喪が開けました。母のいない生活にも慣れ、父もさほど落ち込まずにいるので、一段落したかな、といったところです。実家の近くに引っ越したので、週末は一緒に夕飯を食べてのんびりと団欒しています。
いつも「今日は何が食べたい?」と聞くと「何でもいい」と答えるのですが、いざ作り始めると横からいろいろ口を出してきます。もともと凝り性なのに加えて母の闘病中から必然的に調理担当になったので、今ではなかなかの腕前。良く研いだ菜っ切り包丁でにんじんを刻む姿が思いのほか小さく、老いたな、と思うことが多くなりました。
娘はすっかり大きくなり、幼稚園の年中組に通いはじめています。誰に似たのか負けず嫌いな性格で、しょっちゅう友達を泣かせているようです。そういえば最近友人達と飲みに行った時のこと、「今の子供達って将来どんな仕事につくのかね」ということが話題になり、一同シーンとなってしまったことを思い出しました。
まあ、考えても仕方のないことかもしれませんが、その場にいた全員が、今より良くなっているというイメージを持てなかったのは、問題がありますね。ネガティブ集団なのだろうか......
仕事のことなど
昨年から従事していたプロジェクトは今も継続中ですが、私は一足先に卒業することになりました。残ったメンバーに聞くと今でも激務が続いており、混沌の度合いも深まっているようです。まあ、いわゆるデスマーチですね。
私の担当は要件定義、基本設計、詳細設計、その他雑用各種でした。ただ、その品質はどうだったのかと問われると深く俯かざるを得ません。いろいろと言いたいことはあります。でも、単純にプログラマが迷わずストレートにコーディングできる設計かという観点で見れば、おそらく落第でしょう。
このあたりは、また回を改めて書くとして、とにもかくにも、悔いの残るプロジェクトでした。
今は長らく遠ざかっていたコードの現場に戻り、C# でガリガリ書き飛ばしています。前回の悔しさをバネにまるで仇を討つかのようなこの突進力は我ながら驚くほどで、後悔駆動開発と名づけても良いのではないかと思うほどです。全然格好良くないですが。
SQL 変数のバインドに無名クラスとリフレクション使うと楽チンだなぁとか、Team Foundation Server はタスクも管理できて楽チンだなぁとか、久々の Visual Studio は「んーな、たりーことやってられっかよぉぅ!」と半グレ化したおじいちゃんにも優しい快適仕様になっています。IT 業界の高齢化対策にも逃げずに真正面から取り組み、開発効率も素晴しい。
このあたりについてもいつか、書いてみたいですね。
夏休みの宿題など
いい大人になったというのに、夏休みの時期になるとなぜか世界文学を読みたくなります。別に休みがあるわけでもないのに、何か一冊読破しようという気になってしまうのは夏のせいかしら。
ロシアやドイツの文豪を読むのは、ある意味苦行のようなものなのですが、なかでも骨が折れるのがトーマス・マンの魔の山です。
- 作者: トーマスマン,関泰祐,望月市恵
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前に読んだのは何年前のことやら。今年は上巻を読破し、下巻に突入。時代背景や宗教観を知らないとすっかり置いてけぼりを喰うのですが、年を経るごとに段々と内容の理解度が向上しているような気がします。
いつか登場人物のセリフを諳じて悦に入りたいものです ;-)